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散り逝く日々へ

散り逝く日々へ

お呼ばれをして
世間話しをた 家の主人は
おととしと違っていた
長年使い込んだ 瀬戸の湯飲みを片手に
噛み砕くように喋っていた老婦人は
そこにはいない

有田焼のコーヒーカップに
キリマンジェロ
チョコレートケーキ

床の間のふくろうは
変わることなく
そこにいるのに

全ては変容し


そう 日めくりは燃やされてしまったのだ
人が生きた情熱のように
時も容(かたち)も跡形もなく
ありとあらゆるものを奪い去って
人知の及ばぬ 彼方へと
なにもかも 連れ去ってしまった
 
したり顔で
散り逝く日々を押しとどめる術はないと
数年前 私は確かに語ったように思う


お前は確かに歳をとった

白いネコが
ライムイエローの綿毛布の上で
丸くなっている

ストーブのやかんは鳴っている

去年の今頃
何があったのか
わたしは 
思い出せずにいる
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紅(くれない)

紅(くれない)


あなたの姿が散ってゆく

あれは 切ない夜風の中
ライトオークの照明の中
まるで琥珀色の夢のように

今もまだ 幾たびも現れる幻に
そっと指先を伸ばしながら
触れていたようで 
触れていなかった

ぬくもりを何度も反芻した
はかない夜

私の 心の臓を
くりぬいて咲いた
血まみれの花が
思いもかけずにあふれだす
涙の中に散らばっている


狂おしい
記憶が紅に染まる朝の光に
ともし火のように灯る情を
そっと 吹き消してゆく



2010.11.29

百鬼夜行

百鬼夜行

暗躍する一つ目のお前たちは
いつも情熱的なふりをしている

公の席で
熱く語ることばかりでははないが
いつも 数人の人たちを集めては
未来を語る 黒の預言者のように
歪曲したビジョンを紡ぎながら
幻惑の境地を作り出していった

ときには夢を
ときには正義を
そして 
ときには恐怖心を
なるく 甘く植えつけながら
次第に心の臓をしばりあげてゆく

細く垂れ下がった糸の先は
文楽人形のように操られた人たちが
旗を振り 
泣きながら
魔物たちの言葉を伝道する


いつしかこの国は
百鬼夜行が飛び交う地に成り果てた
清き者たちが ほんの少し
うつうつと夢を見ていた つかの間に
欲望と正邪の狭間でもがき苦しむ魂たちを
あっという陥間に落させて

いつしかこの国に
百鬼夜行が飛び回っていた
黒い羽に化粧をし
白く紛々とした匂いを撒き散らしながら

わたしは 天使であるといいながら

偽善

偽/善

福島の空が 
見えない元素に覆われていたころ
日本中には 
ちょっとサイケデリックな”善”が
巻き起こり 
瞬く間に 満ち満ちていった

「水が危ない!」
「放射線汚染で食べ物が危ない!」
「子供達の命を守れ!」

『母』という緋の衣は
水戸黄門の印籠より力があった
パワーがあった
で、惜しげもなく投入された税金は
虹色の水になって 外壁に散る

その土地も空気も
汚染を除かれたのか
まだ、汚れたままなのかさっぱり判らなかったけれど
とりあえず 使ってしまった 

ちょっとは自分の金だったが
大半は人の金だったから

右往左往した 政権政党の支持率は
まだまだ下がり続け 
対応は批判を浴び
恐怖に憑依された女たちの
欲望は肥大し続けている

本当に疲弊した人たちは
うなだれ 沈黙を続け
静かに命の終焉を
秋の終りを迎えた蟷螂のように
静かに見つめ続けている

本当の恐怖と対峙する人は
そこに住む人と
疲弊した人と
明日の糧が手中から
零れ落ちた人たちで
そんな人たちには
誰も見向きもしなかった

旗を振ってキイキイと
騒ぐサルばかりが
肩で風をきって歩く冬

クリスマスならぬ
東京人の優雅な祭り
本物はいつもフェィクの影で
うずくまっている





冬枯れ

冬枯れ

風が 甘美をほのかに運び
その香りが菊の立ち枯れと知る

生命(いのち)の終わりに
この世にいけるものは
最後のともし火の中に
あまやかな息吹を置いてゆくのか

冬枯れの中にかすかに漂う
三百三十日の華やぎが
白い薄絹の襟巻きに
もぐりこんでくる暖かい冬

漆喰の白壁のすみに
季節外れのとんぼを見た

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